参加アーティスト・作品

※9月9日現在 夕張清水沢会場 奔別会場 北炭送電線鉄塔の道

夕張清水沢会場

端 聡 HATA Satoshi

美術家/アートディレクター
CAI現代芸術研究所(有限会社クンスト)代表取締役 アートNPO法人S-AIR理事 札幌国際芸術祭2014 地域ディレクター
1960年岩見沢市生まれ、札幌在住。
札幌を拠点に活動し、美術家として北海道立近代美術館などに作品が収蔵され、札幌のみならず海外での活動も盛んに行い、1995年ドイツ政府管轄ドイツ学術交流会の助成によりドイツに滞在。アートディレクターとしては1996年から自らが運営するCAI現代芸術研究所にて国内外のアーティストによる企画展覧会を約170回開催し、若手の海外展(ドイツ、中国、ポーランドなど)も数多く企画している。2004年度、札幌文化奨励賞を受賞。2012年、北海道文化奨励賞を受賞。

過去は今によって変わり、未来は今によって 2014

北海道の過去から現在迄の石炭生産量と発電量データーを水が循環する流れに投影。産業革命以降、劇的とも言える近代化・都市化は現在では頂点に達し、環境汚染やエネルギー危機など地球規模の問題を引き起こしている。これは人間だけではなく様々な生命体の生存の危機をもたらした。億万年という歳月をかけて培ってきた自然資源を搾取する消費主義ではなく、人間の生き方自体を搾取から循環へとシフトする時期がきている。
循環する水の流れに北海道の資源・エネルギー生産量をただ投影するシンプルな装置に対して、何らかのハレーションがあれば幸いである。
■発電所地下



ケビン・ガフニー KEVIN GAFFNEY

写真家/映像作家
写真および映像の分野で活躍するビジュアル・アーティスト。2011年、ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(写真および映像表現)修士課程を卒業。チェコにて、新進芸術家のためのスタートポイント・アワードで選外佳作となった。2012年、ロンドン・ショートフィルム・フェスティバルのホワイト・リトル・ライ・アワードを受賞。2014年、アイルランドのアーツカウンシルよりフィルム・プロジェクト・アワードを受賞し、台湾の台北アーティスト・ビレッジのレジデントアーティストとして新たな作品づくりに取り組んだ。同じく2014年、UNESCOアシュベルグ奨学金を受け、韓国の国立現代美術館の国立アートスタジオに滞在。

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水の面に油の虹がはっきりと泛(うか)んでくる

ケビン・ガフニーは、CAI 現代芸術研究所より協力を受け、そらち炭鉱の記憶アートプロジェクト(札幌国際芸術祭 2014 連携事業)で旧産炭地を題材とした映像を制作した。映像作品『水の面に油の虹がはっきりと泛(うか)んでくる』は、2014年8月23日より、夕張市清水沢の元北炭清水沢火力発電所で展示されている。
景観の中に朽ちて残る炭鉱施設を映画と作品を通じて活かすのは、懐かしさからではなく、それらの残骸から浮かび上がる、その時代から学ぶべきか、その時代を忘れるべきかという問いかけに応えるためなのだ。2014年5月にトルコ・ソマ市で発生した炭鉱事故で真っ暗な坑内で閉じ込まれた炭鉱マンは「膝まで上がった坑内の水は濡れたセメントのような感じる」という言葉を残している。
タイトルには、三島由紀夫氏の『春の雪』(豊饒の海の長編小説)という小説を参考している。「今はかきまわされている水が治まって、忽ち水の面に油の虹がはっきりと泛んでくるように。そうだ、俺たちの時代の事実が、死んだあとで、たやすく分離されて、誰の目にもはっきりわかるようになる。」
本作品は、アイルランドの二カ所の旧産炭地、南ダブリン州バリーコルス炭鉱とウィックロー州グレンマロウ地域のバリーナフィンショーガ炭鉱、そして、今でも泥炭採掘が行われているキャバン州の湿地帯で撮影された。

“Seeing Colours in an Oil Slick ”
Kevin Gaffney created a new film for the Sapporo International Art Festival collaborative programme ‘Sorachi coal mine Project’ in response to the coal mining area in association with the Contemporary Art Institute(CAI). The film, Seeing Colours in an Oil Slick, is exhibited at the former Hokutan Shimizusawa thermal power plant in Yubari Shimizusawa town on 23rd August 2014.
The remnants of mining infrastructure remain as spoils on the landscape, and activating them through film and performance felt like raising the spectre of a time best forgotten, or learned from, but not re-imagined in nostalgia. Speaking of the coal mine explosion that happened in the town of Soma in Turkey in May 2014, one of the mine workers described being trapped in the pitch black tunnels as “the water rising to your knees feels like wet cement.”
The title is a reference to a sentence in Yukio Mishima’ s Spring Snow (part of The Sea of Fertility); “Once the churning water has settled to a calm surface, you can see the rainbow oil slick floating there. And that’ s the way it will be. After we’ re all dead, it will be easy to analyse us and isolate our basic elements for everyone to see.”
Seeing Colours in an Oil Slick was filmed in two former mining areas in Ireland- the Ballycorus leadmines in South Dublin County and the Ballinafunshoge lead and coal mine in Glenmalure, County Wicklow- and a semi-active bog land in County Cavan.

■発電所地下

Tetonic Plates of Conversion

夕張滞在中に清水沢地区周辺を散策して撮影した作品。

■発電所2F



伊藤隆介 ITO Ryusuke

映像作家
1963年、北海道生まれ。北海道教育大学教授。
東京造形大学で映像作家・かわなかのぶひろ氏に師事、アートフィルム(実験映画)の制作を始める。フィルムのミディアムとしての物質性、ビデオの伝達メディアとしての特性などをテーマにした映画やビデオ・インスタレーションを主に制作している。

清水沢山(しみずさわざん)

幻の名峰と呼ばれる清水沢山を、発電所地下室にて発見した。この山でも多くの人の営みがあったというが、現在はそれを知る者は少ない。

■発電所地下

大黒 淳一 OGURO Junichi

サウンドアーティスト
1974年札幌生まれ。
音楽領域を拡張するサウンドアーティスト。国内外で音楽制作やリリースを行い、映像や空間のサウンドデザイン、サウンドスケープ、音のアナライズによって生み出すメディアアート作品などを製作。2006年よりベルリンに渡りライブや製作活動を行いMarlboroやPlaystation3等の海外CM音楽を手掛ける。その後、北京オリンピックや上海万博のプロジェクトで音楽制作を担当。

Light to sound

旧北炭清水沢火力発電所は石炭を燃やして発電し電力にしていた。この作品ではエネルギーが変換される様を、ソーラーパネルを使い太陽の光を音にして表現している。発電所として使用されていた場所であらたなエネルギーを生み出す。

■発電所2F

Branch

夕張線と大夕張線の二股に分かれる拠点であった清水沢駅。その分岐点では様々な記憶が交差して重なります。音の記憶として、かつての場所の音を交差させることによって蘇る音の風景作品です。

■JR清水沢駅待合室


北川陽稔 KITAGAWA Akiyoshi

写真家/映像作家
札幌生まれ。東京にて映像作家として活動し、短編映画の制作等を行う。作品はアンディ・ウォーホルやガス・ヴァン・サントを輩出した Ann-Arbor Film Festival にて入選。近年は主に北海道を制作のフィールドとし、土地の歴史的背景やランドスケープに着目。
時の多層性をコンセプトとしたアプローチで写真やビデオによる作品を制作する。キャノン写真新世紀、写真1_WALL、JRタワーアートボックス2014など入賞・入選多数。sprawl Inc. 代表として、ミュージックビデオやCMの演出を行う。

The Opened Window

窓や扉が消え去り、内部と外部の境界が消滅した場所に、白く乾いた雪が吹き込む光景。(三笠地区)

■発電所配電盤室

Unknown Flare

地下へ向かう鉱夫たちが闇を照らす光芒と、数千万年培ったエネルギーを発して赤く燃える石。太古の時代へと遡行する2つの光を描いた。

■発電所1F

渡邊 俊介 WATANABE Shunsuke

空間造形、家具
1988年、室蘭市生まれ。
札幌市立大学空間デザインコースを卒業後、同大学大学院コンテンツ・メディア分野を修了。一級建築事務所スタジオ・シンフォニカにて建築を学ぶ傍ら、家具制作やアート活動をフリーで行っている。飛生芸術祭、そらち炭鉱の記憶アートプロジェクトなど、北海道を拠点に活動中。

フロアヶ峰

ズリ山に積み重ねられた歴史の層に炭鉱の記憶を眺める新しい層を重ねました。ごゆっくりどうぞ。
※作品に登るのは一度に10人まででお願いします。

■北炭清水沢炭鉱ズリ山


札幌市立大学学生

余 蕾

Open the door!

炭鉱遺産を舞台にした今回のアートプロジェクトで、モノクロの世界からdoorを開けて、新しい景色、カラフルな世界を見てみてください!

■発電所2F

澤出 有里

鏡はそこにあった

手にはその人の人生が表れるような気がする。あなたを映すものがそこにある。そしてその場所に暮らす人の歴史はまちの歴史なんだと思う。これは一つの歴史の記録であり、個人を映す鏡の記録である。

■発電所2F

山﨑 美咲

しと、したた

ながいあいだ、したたり続けた、時間がとまっても、だれにも気づかれず。

■運炭施設

生活のきろく

炭鉱が栄えていた当時の様子を動物たちに置き換えました。動物たちも人間を真似てこっそり、社会生活を送っているのかもしれません。

■発電所2F

野上あかね 大塚めぐみ

清水沢 284ʼ 5

ここにあった物、いた人、存在した空気に思いを馳せる。

■発電所2F

橋本 和子

地上へ

立坑の地下から見た地上の光。
それは炭鉱夫たちにとって生還の光でもあったと思います。

■発電所2F

長谷川 涼一

漏出

輝かしい日々の生活が、年月によって融解し、記憶とともに溢れ出す。

■運炭施設

平中 麻美子

石炭回想録

働いていた人の話に基づく、データには残らない、日々の記録です。
ぜひ皆さんの感想・体験談も加えさせてください。

■運炭施設

ミメノン (前川 莉菜/井上 かの子/神 大志/木村 さつき)

永続

時代や環境の変化にとらわれず,力強くしなやかに伸びる芽。
夕張の炭鉱で働く人々の功績は,枯れることのない芽となり,今もこの地に生き続けています。

■発電所配電盤室



卒業生有志

上遠野事務所清水沢支店(大野 菜月/小坂 友梨/三沢 可奈/前川 沙綾/笠谷 奈央)

Eureka

eureka=見つけた。清水沢炭鉱に積層した記憶の断片は姿形を変え、建物のヒビや隙間からのぞき、当時の静寂や悼みを内包して、静かに輝きます。

■運炭施設

三沢 可奈

ききクマさん

地元の人の話や、当時の発電所の音、多くの人や出来事を見守ってきた建物や植物たちのお話に耳を傾けるクマさんです。場内に全部で6頭いるよ。

■発電所内各所



夕張清水沢アートプロジェクト2014ver

上遠野敏

スーパー地蔵 2014ver.

会場安全祈願と鎮魂の意をこめて。

■エントランス通路


風神雷神千手観音(タービンローター)

蒸気と電気、神の力。

■発電所2F

伊藤 里菜子

かえるのをまちわびて 2014ver.

無事にかえるのをまちわびて。

■発電所2F

奔別会場

岡部 昌生 OKABE Masao

美術家
ヴェネチア・ビエンナーレ日本館代表作家。都市や炭鉱の記憶を検証してフロッタージュ技法で擦り取る、時代の表現者。

炭鉱の記憶 – そらち/幾春別

奔別の炭鉱遺構に300人の市民の手による都市の道が突き抜けるオビヒロ・マトリクス1991
土の記憶 – 幾春別
幾春別を円環する12地点の土を市民が採取する
そらち炭鉱の記憶 -旧住友奔別炭鉱選炭施設石炭積み出しホッパー遺構
1928-1971-2003
1929-1987

■ホッパー1F

上遠野 敏 KATONO Satoshi

現代美術家/アートディレクター
1955年福島県生まれ。1986年東京芸術大学大学院美術研究科彫刻専攻修士課程修了。
近年、北海道の空知地区炭鉱跡地アートプロジェクトに取り組んでいる。そのコンセプトは近代化の歴史がもたらすポジティブな測面とネガティブな測面とをアート作品を通じ顕在化させ、近代以降の私たちの暮らし方に一つの示唆を与える。自然との共生、エネルギーにおける新たな創造、インフラ整備のあり方など、北海道における、いや日本における近代化の象徴とも言える炭鉱跡地に焦点を合わせ、様々なオブジェ制作をしている。現在、札幌市立大学デザイン学部、デザイン研究科教授。

モスモス – 黄金郷 -

産業遺産が自然に還っていく姿を、ドイツ人はインダストリアルネイチャーとして概念づけている。自然に還っていく姿を理想郷として、表現する。

■ホッパー2F


中渓 宏一 NAKATANI Kouichi

環境活動家/地球を歩く、木を植える事務局 代表
1971年シアトル生まれ。三笠市在住。
商社勤務などを経て2000年から放浪の旅に出る。旅の途中、イギリス人のアースウォーカー、ポール・コールマン氏(歩いて樹を植えることで自然の大切さを訴える環境活動家)に出会い、自らも植樹の旅を始める。これまで「アースデイ東京」と協力し、06年に沖縄-東京、07年に北海道-東京を踏破。現在、三笠をフィールドに「森と人間の共存」をテーマとした「森かえる」(=森に帰ろう)を実施予定。

森かえる

ドームテントを会期中の住居として、自然の恵みを活用した21世紀型の森暮らしを体現。
エネルギーについて考えるきっかけを与える空間創り、目指してます。
私たちは森からきた。森に帰ろう。
森かえる。

■ホッパー正面入口側F


坂巻 正美 SAKAMAKI Masami

彫刻家
1961年千葉県生まれ。1988年東京藝術大学大学院彫刻専攻修了。北海道教育大学教授。
アイヌや本邦、東北地方のマタギに伝承される狩猟採集の技術や思想より多くのインスピレーションを受け、北海道を拠点にロシア極東や北米北方圏など、人類学資料を基にしたフィールドワークの現場で収集する物語やオブジェを表現素材として創作を行っている。

奔別礦渡友子交際所馬頭観世音奉

「友子」とは、德川家康に野武士の位を授かり、金塊などの鉱物を探索して山から山へと渡り歩く金堀の工・山師達の結社です。一山一家・親分・子分・兄弟分の結束(友子交際)のもと、山ノ神を祀り生きてきた古の鉱山技術者集団である山の民です。奥山に巨大資本を投じる近代の大規模鉱山経営が入り込む遙か昔から、山師達は友子同盟をたよりに馬と共に地中深く潜り、山ノ神の依り代である巨大鉱石、坑木の一本一本に神や仏を祀ってきました。奔別炭礦にも昭和30年代まで友子制度が残っていたと聞きます。
昨年の作品は、このレスキューテントをベースキャンプに行ったアクションで、「渡友子」が、美唄・赤平・夕張へと炭礦を渡り歩いただろう山道を遡上する奔別川をモチーフとしました。千メートル近い坑道の闇の深部から眺めた地上の奔別川をガラス板に鏡写しに描き、閉山後、地下水で水没した坑道の水でもある奔別川の河口から源流を辿る「歩行ドゥローイング」作品として設えました。
今回の作品も、そのドキュメントを交えた続編で、馬と共に辿るイメージです。炭礦に限らず、近代以前の生活を支えてきた動力源でもある馬、神仏の中でも身近な存在だった馬頭さん(旧奔別町馬頭観世音碑/大正二年建立)と「友子」の痕跡を探訪して得たモチーフを昨年の奔別源流遡上アクションに重ねていく作品です。

作品素材:奔別炭礦物見台、レスキューテント、旧奔別町馬頭観世音碑拓本掛軸、板の間、緋毛氈、三宝、巻物、セットー、タガネ、土の馬、紙の馬、ガラス板、モニター、石炭

■会場左手監視台跡


 

北炭送電線鉄塔の道

 

今村 育子 IMAMURA Ikuko

1978年北海道札幌市生まれ。
主に日常の中にある些細な光景をモチーフにインスタレーション作品などを制作。訪れる者は一筋のほのかな明かり、かすかな音、影や気配など仕掛けられた要素によって五感が揺り起こされ、遠い記憶や自己を呼び起こされる。

光の入口

唐松駅の静かで美しい光に寄り添った作品。中を覗き込むと小さな世界がぼんやりと見えてくる。
■旧唐松駅


高橋 喜代史 TAKAHASHI Kiyoshi

1974年北海道妹背牛町出身。1999年 CAIアートスクール卒業。
擬音語や擬態語を立体化したインスタレーション、鉄製の筆をつくりその筆を使った書のパフォーマンス、即興的な映像など、人の作り出すものごとについて考察しながら制作。2012年よりコーディネーターとして、500m美術館や札幌駅前通地下歩行空間での[ Public Art Research Center|PARC ]など、展覧会やアートプロジェクトの企画運営も行う。

炭鉱の話

炭鉱にまつわる建物や事物などを箱庭的に展示。

■旧朝日駅



あかみどり AKAMIDORI

2012年結成。アーティストの今村育子と高橋喜代史によるアートユニット。
福島現代美術ビエンナーレ2012、JOIN ALIVE2013等に参加。

心を呼ぶ

鉄塔に取り付けられた「CALL MIND」の旗が風をうけてはためく。

■毛陽地崎果樹園付近鉄塔(地図



上遠野 敏 KATONO Satoshi

赤帽ハイパーレスキュー六地蔵 -巡礼する地蔵車-

世界初のお地蔵様自体が巡礼する赤帽車。いつでもどこでもお助けに参ります。
地蔵車の位置は Twitter@jizosha で配信しています。

■奔別会場~夕張会場間巡回


札幌市立大学学生

大塚めぐみ 二ッ川 詩織 東出 佳子

3.14

役目を終えた鉄塔が、いまでも繋ぎつづけているもの。

■夕張石炭の歴史村北ゲート付近鉄塔(地図


PHOTO by 中優樹