作品紹介最後!〜点線文字、みえないとき、呼吸する石炭〜

みなさんこんばんは、奔別アートプロジェクト公開最終週前夜です。 作品紹介も残すところあと3作品、「点線文字」「みえないとき」「呼吸する石炭」です。さっそく参ります。

最終夜一作品目は、高橋 喜代史さんの「点線文字」です。 前回紹介いたしました階段を昇っていくと、向かって左側の地面に小石でつくられたライン。よくよく見てみると文字になっています。大きすぎてはじめは見つけるのが難しいのですが……….そうです「PON!」と描かれています。

アーティストさん方はもちろん、来場者さんの中でも、奔別の「ポン」ベツという読みに注目している方が多いです。 この「ポン」という読み方の語源はアイヌ語からきていて、「ポン」で小さい、「ベツ」で川、合わせて「小さい川」という意味になっています。 立坑の北側を流れる奔別川が表されいるのでしょうか?この地域を今も昔も変わらずに変わらず流れている川の偉大さを感じます。

 

本日2作品目は「みえないとき」、今村育子さんの作品です。

ホッパー二階部分を真っ暗ななか奥に進んでいくと、オレンジのライトに照らされた机と椅子。こちらの机に耳を近づけてみてください。 チクチクチク…..と時計のような音が聞こえてきます。そして一度意識すると不思議と机から耳を離しても音が聞こえてくるようです。

この作品では音、時間、記憶、見えないけれども確かに存在するものの存在を私達に思い起こさせてくれます。 見えないけれどもみんなで聞くことで同じ音を共有でき、そしてこの場に一緒にくることで、みなさん過去を振り返り、また知らなかった時代に思いを馳せます。 この作品の前、広く言ってしまいますとこの会場の中では「みえないもの」をたくさんの人で共有できる空間になっているな、と感じました。

それでは最後の作品を紹介します。最後を締めくくりますのは、上遠野敏教授の「呼吸する石炭」です。 ホッパー二階部から更にもう一つ階段をのぼるとその先に、大きな黒いバルーンが見えます。 この長さはなんと30m。また設置してある場所を見て、「どうやっておいたんだろう?」という疑問をよく頂きますが、教授とアシスタントの学生が梁をつたって命がけで設置しました。 ホッパー一階で聞こえていた「ブオーー」と言う音はここから聞こえてきています。この送風機によって膨らんだりしぼんだりする黒いバルーンは石炭貨車に見立てられており、また炭鉱産業の栄光と衰退も表現しています。

この場所から下を覗き込みますと、ホッパーの石炭を落としていた穴を見下ろせたり、後方の方には大きな灰色のドーム状のものも見られたりします。これは以前コンクリート加工会社さんが使用していた機材のようです。 このようにこの場所から多くの歴史も見ることができます。

 

色々なアクシデントもありましたが、やっと公開最終週を迎え、ほっとするような寂しい
ような気持ちです。 それもこれも来場してくださった皆様、また地域の皆様の温かいご支援や、NPOの皆様、多くの人の支えでここまでくることができました。

来場して頂いている皆様にお渡ししているパンフレットの裏にスペシャルサンクスとして名前を載せさせていただいています。 幾春別連合の皆様、連合町内会の池下さん、会場の設備づくりなどをたくさんお手伝いしてくれた富樫組さん、会場を貸してくれただけでなく資料や差し入れもくれたホッコンさん、童心会の皆様、いつも優しく迎えてくれるセラーズの皆さんと湯の元温泉のご夫婦、そして何より私達の宿舎の持ち主えっちゃん。公開初日にたくさん訪れてくれた地域の皆様。 たくさんの人に支えられてきました。 本当にありがとうございます。 この施設に入れる少ない機会になります。明日明後日、ぜひ会場までいらしてみてくださいね!

札幌市立大学 山本倫子