雪に包まれて

全道各地から、雪による事故や暴風雪による災害のニュースなどが聞こえてきますが、今年は例年になく初雪も遅かったとか。
それでも一面に広がった雪原を前にすると、これから数ヶ月の雪に閉ざされた季節に鬱々とした心持ちになってしまいます。
そこへ1枚の写真。奔別アートプロジェクトで皆さまを迎え入れていた「モス地蔵」(上遠野敏作)の現在の姿です。
この作品も、他の作品同様11月には撤収し、今は札幌市立大学芸術の森キャンパスの階段通路に置かれ、学生の日常を見つめているとか…。
その6体のお地蔵さんの上に、雪です。
真っ白な雪に覆われ、うかがい知る事が出来なくなった表情や細かなデティール。それでも、そこに穏やかな表情と静かな佇まいを、確かに感じることが出来ます。
隠されているのに、だからこそ顕わになるものがあるから不思議です。
1ヶ月半の会期で公開していた奔別アートプロジェクト。三笠のあの地域にも雪が降り積もっているのでしょうか?
ズリ山に見立てた土に芝生の種を蒔き、その生長の過程をも作品とした「ズリ山と緑」も、今は雪に埋もれているでしょうか?
あの巨大ホッパーや立抗やぐらにも…。
確かにそこにあった時間や記憶を包み込むように、真っ白なそれが、静かに音もなく降り積もっているはずです。