お地蔵さま

公開6日目。今日は一日中ほぼ快晴。穏やかな秋晴れとなりました。好天も手伝ってかおかげさまで160名ほどの方にお越しいただきました。
なかでも印象的だったのは、三笠市内にお住まいの92歳のおばあちゃま。ご近所さんと一緒に見学され、帰り際におっしゃるには「奔別の炭鉱が閉山して40年余。父さん(ご主人のこと)が炭鉱の爆発事故で大やけどを負ったり、友達が亡くなったり、炭鉱の思い出はいい事ばかりじゃないけど、今日ここに来て、最初のこのお地蔵さんの姿を見て、炭鉱のことをずっと見守ってこられたお地蔵さまのような気がして、自然と手が合わさった。嬉しかった」と。
上遠野さんがこのお地蔵さまに込めている往時への畏敬の念や炭鉱産業に関わった方々への鎮魂。今回のプロジェクトの安全祈願など、その想いをお話しすると、更に喜んでくださって「ずっとこの場所で炭鉱の歴史と共に歩んできたお地蔵さんのように感じる」と繰り返しおっしゃるのです。
昨日も千葉にお住まいの老夫婦が息子さんに付き添われて訪れ、かつてはご主人が奔別界隈にお住まいで炭鉱に従事されていて、千葉に移り住んで数十年。身体が動くうちにもう一度このマチの姿を見ておこうとやって来たのだとおっしゃいます。
アートを切り口に事を起こし、こんなふうに想いがつながり、さまざまなお話を伺うことができる。
この記憶を共有することで動き出す何かもあるはず。そう信じ、明日からの残り7日の公開日も丁寧に、そんな想いにも寄り添えたら…と願うのです。