そらち炭鉱の記憶アートプロジェクト2015

―堆積した歴史の層を剥ぐ―

 

出品作家・作品

上遠野 敏

「千の風 千の谷(地底からの風)」

炭鉱遺産の無くなった屋根を羽で表現。排気口からの風をイメージして視覚化。

 

「千の風 千の谷(丘)」

千の谷に多くの先人が去来して消えていった情景を表します。

 

「水と風」

千の谷に多くの先人が去来して消えていった情景を水面状に表します。

 

「モス地蔵 千の谷バージョン」

先人に敬意を表して六地蔵を設置。自然の中で苔を養生します。

 

「千の谷の蝶」

かつて遊園地があった頃、地域の高校生が楽しく舞って賑わっていたことであろう。
ガイドがセーラー服を着用します。

 

渡邊 俊介

「記憶と想像のコラージュ」

この場所の記憶を拾い、かつて賑わっていた頃を想像しコラージュしました。ここにある物一つ一つから受けたイメージを紡いで、自分の想像が加わって、遊園地のイメージが出来ていく。これが受け継がれる記憶なのだと思います。

 

渡邊俊介 豊島亮

「Invert Colors」

参加型のインスタレーション作品。記念撮影という行為を作品にしている。ネガポジによる反転を利用し、過去と現在、繁栄と衰退を表現した。

 

余 蕾(よ らい)

「 跡 」

現在、炭鉱遺産や遊園地に訪ねる人は少ないですが、過去の繁栄や賑やかさは、どこかに「跡」を残しています。その「跡」を見付けながら、自分が理解した「跡」を表現しました。

 

zakiyama

「つづく記憶」

夕張のこれまでを瓶に詰めました。空の瓶は夕張のこれからのお楽しみ。

 

「よみがえる記憶」

この土地で生まれたたくさんの人の記憶は確かにあります。人間の記憶がそうであるように思い出されたり、忘れられたり、光が当たったり当たらなかったり。

 

小坂友梨

「遊園地パスポート2015」

石炭の歴史村が「レジャー施設」だった在りし日の遊園地パスポートが時を越え、違う姿でよみがえりました。現在と過去を行き来するパスポートです。記念に持って帰ってくださいね。

 

「いつかのメリーゴーランド」

かつて確かにそこにあった気配。会期中にも消えたり描き加えられたりします。

 

僧侶と魔女

「きょうのシフト」

今日の仕事のシフトを作品にします。参加者は木札を持ち帰ることができます。

 

「坑口神社」

坑口神社を祀り、プロジェクトの安全祈願と先人の御霊に敬意を表します。
[鈴 ご自由に鳴らしてください。おみくじ ご自由に引いてください。]

 

大野なつき

「足跡」

遊園地は数多くの親子が歩いた場所であり、かつては家族を支えるために炭鉱職員たちが歩いた場所でもあります。どのレイヤーをめくってみてもそこに人は足で立ち歩いていたこと、また今まさに我々やお客さんがその場所に立ち歩いていることを表現したいと思います。

 

エイミー・バレット

「trinkets」

Trinket(小さなつまらないもの、お土産)が置かれていた棚を観覧車に見立てた。この地で買われたお土産はきっとまだ誰かがどこかで持っているのだろう。そんな想像を掻き立てる棚は炭鉱、遊園地、現在の三段階に分かれ、くるくると回る、この地で見つけたtrinketsと共にインスタレーションとして展示する。

 

「沈黙の音」

美しい鉄が残るバイキング跡から炭鉱と遊園地の歴史に想いを巡らせ洗い清めた。自然に帰ってゆく様、特に苔の生命力の強さを感じ、バイキングを支えた支 柱跡を苔で浮かび上がらせた。歴史を掘り起こすとともに、眠りについているこの土地とよりそった空間を目指した。朽ちた枕木に座って沈黙の音を感じてほしい。

 

「飯」

無事に帰ってきて、一緒にご飯が食べられる。これ程のことはなかったのではないだろうかと実際にプロジェクトに参加し、生活を共にして食事を作った身として感じた。

 

しゃる缶

「メロンストーンを探し出せ!」

「女の子3 人組が、炭鉱に眠る願いを叶える宝石『メロンストーン』を探しに冒険に出かける。宝石の力を借りて遊園地を復活させようとする旧科学館のロボットたちと出会うが、それを怪盗ドロットによって奪われてしまい…。」――炭鉱と遊園地のすれ違う記憶をオリジナルストーリーによって結びつけていく。

 

前川莉菜

「安全灯 - 夕張の反映-」

かつての炭鉱のまちらしさは薄れてしまったけれど、今なお夕張にはこの地が好きで住み続けている方や、観光に訪れる方が多くいます。当時の活気はなくとも輝いているのです。安全灯は、坑道で坑夫の進む道を照らす重要な役割を果たしていました。今度は、この安全灯がアートプロジェクト会場を照らし皆さまをご案内します。

 

シメノン

「carry」

炭鉱に上書きされた遊園地の跡地に隠されているドラマを表現した作品です。石炭が積まれたトロッコやコーヒーカップなどの遊園地の遊具を、炭鉱マンが一生懸命に運びます。これらを引っ張っている姿には、炭鉱マンが汗水たらしながら石炭を運んでいる姿を重ねています。

 

高橋千織

「基盤」

この遊園地は夕張の観光地化を目指して作られたもので、炭鉱跡地を利用しています。そのため、遊園地から撤去できなかった坑口がそのまま見えています。このようなどんなに隠しても、どんなに切りはなそうとも隠れず、切り離せない関係を表現しました。

 

平中麻美子

「歴史村回想録」

会場で、皆さんの言葉を描きます。異質な歴史が重なり合うこの場所に、多様な人々が交差する、短い時間の記録。炭鉱・遊園地の思い出、作品の感想、新たな発見etc.混在する思いを見せます。お話しお聞かせください。

 

 

※敬称略

 

 

 

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